急性期病院の看護師に求められるスキル

看護系の仕事に興味がある人の中には、急性期病院で働きたいと感じる人もいるでしょう。急性期病院は、病気の症状が急に起こったり、怪我が重症ですぐに治療が必要だったりする人がやって来ます。

そのため急性期病院で働く場合は、病状の安定している患者を診る病院より高度なスキルが必要になってきます。もちろん病状が安定した患者への対応にも知識と技術は必須です。しかし一方で急性期病院の場合は、知識と技術にプラスして緊急性があったり、重症だったりするため、より高度なものが求められる傾向にあるのです。

例えば、急性期病院に運ばれてくる患者の中には、事故によって出血している人や心臓の異常症状が出る人などもいます。そうした場合は、刻一刻と死の危険が迫るため、素早く的確に対処する必要があります。そんな現場で経験を積んだ看護師は、必然的に高度な看護スキルと判断能力が身に付きます。同じ点滴や採血でも、長期間入院している患者に行うのと、重症な患者に素早く行うのとでは対応が違ってきます。

また、急性期病院の患者は、コロコロと病状が変わり、一人につきっきりという訳にはいきません。それは結果的にさまざまな症例の患者に接することにつながり、幅広い症例に対応できるようになるでしょう。

さらに、急性期病院では次の患者を受け入れやすくするためにも、手際よく患者を治療する必要があります。ただ、適切な対処をするだけではなく、患者のメンタルの安定を促すことも大切です。

急性期病院に来る患者は、重症な場合がほとんどで、精神的に不安定になる人も少なくありません。そのため体だけでなく、心をケアするスキルも必要になってくるのです。